花も実もある楽しい読書

人生万事トライ&エラー。外資系父さんおすすめの50冊

中学生と親子で楽しめる小説 7選

 中学生の子供たちと親子で楽しんだ小説をご紹介します。どれも子供向けというわけではなく、すごく面白くてわかりやすい小説であるからこそ、大人も、本好きの中学生も楽しめるものばかりです。

 

 

1.きみの友だち 重松清

  素敵な作品の多い重松清さんの小説の中でも、私と中学生の長女が特に好きな一冊です。正確に言うと、それぞれが買ってしまったので家に二冊あります(笑)。主人公とその周りの子供たち、それぞれが主役となる短編が連なり、ひとつの長編として物語は進みます。

わたしは「みんな」を信じない、だからあんたと一緒にいる ― 。

足の不自由な恵美ちゃん病気がちな由香ちゃんは、ある事件がきっかけでクラスのだれとも付き合わなくなった。学校の人気者、ブンちゃんは、デキる転校生、モトくんのことが何となく面白くない…。優等生にひねた奴。弱虫に八方美人。それぞれの物語がちりばめられた、「友だち」のほんとうの意味をさがす連作小説。

 学校生活。「みんな」と一緒であること。思春期の子ども達は、みんなと一緒であろうと気疲れしたり、そうでない子をいじめたり、はじかれて辛い思いをしたり。いじわるに傷つき、やさしさに触れて大切なことに気づき、少しずつ変化し、成長する。様々な登場人物、それぞれの経験や気持ちの動きが、どこか自分や我が子と重なり、胸がしめつけられ、そして温かくなります。 

 友だち関係のあり方は人それぞれ。でも誰にとっても、友だちとふれあい、過ごした思い出は宝ものです。

 文庫版あとがきで重松さんが語っていますが、連載終盤にめぐりあった体験を踏まえて、最初に用意していた最終章の筋立てを変えたそうです。それはそれは素敵なエンディングでした。是非、多くの大人と、若い人たちに、読んでほしいと思います。

きみの友だち (新潮文庫)

きみの友だち (新潮文庫)

 

 

2.風が強く吹いている 三浦しをん

 娘たちが小学生のころに読破した、最初の大人向け小説だと思います。二人とも小学校6年生だったでしょうか。単行本で500ページのボリュームですが、二人とも夢中で読んでました。大学のあばら家学生寮に住む10人が箱根駅伝を目指すことになる、三浦しをんさんの、笑いあり(すごく多め)、涙あり(意外と多め?)の青春小説です。文庫本もありますが、単行本の表紙が素敵でオススメです。現代絵師の山口晃さんによる大和絵風で、登場人物と決めゼリフ、物語の場面が細かく書き込まれており、読後に見返すと、楽しくなります。

 登場する10人のメンバーが、一人ひとり個性的で、彼らの会話がすごく楽しく、気持ちの動きに心を打たれます。テンポ良く何度もクスリとさせられるやり取り、ハラハラドキドキする練習や試合の展開。大人も子供も、映像を見ているようにポンポン読めてしまいます。

風が強く吹いている

風が強く吹いている

 

 

風が強く吹いている (新潮文庫)

風が強く吹いている (新潮文庫)

 

 

3.精霊の守り人 上橋菜穂子

 中1の娘と二人して大いに楽しんだファンタジー小説。18世紀ごろの東南アジア、中央アジアを想起させる架空の世界を舞台に、中年に差し掛かる腕利きの女性用心棒と、政争と精霊に翻弄される王子を主人公とした物語です。

    精霊も出でくるファンタジーですが、文化人類学専攻の筆者が描く世界はリアリティがあり、伝承に部族の想いや知恵を込めた古き歴史時代を思わせます。民族の混血化で文化が変容したり、統一をリードした勝者側に都合よく歴史が改変されたり、産業革命後の帝国が国家経営の手段として膨張を図ったり、全10巻で描かれる社会背景は非常に現実的です。攻める側と守る側、敵味方の攻防という構図は、子供にも大人にも分かりやすく面白く、敵味方が情勢によって入れ替わるあたりはリアルです。

    主人公が30代の中年独身女性、その職業は用心棒、という設定もユニークです。超一流の戦闘能力の持ち主ですが、決してスーパーウーマンではなく、そこまでに至る過酷な身の上を思えば納得させられます。彼女が時に見せる母性や愛情が、物語に温かみももたらしています。もう一人の主人公である王子は、精霊とのハードな絡みに加えて、多国間のシビアな政争に巻き込まれ、翻弄されながらも、たくましく成長していきます。民族性が反映された各国王家の戦略の違い、同じ王家内でも立場を踏まえた王族達の考え方の違いは、物語に面白さと奥行きを与えています。

    第1巻の解説で恩田陸さんが、作家が異世界ファンタジーを書きたくなる理由を綴っています。「自分の存在する世界を、異世界という縮図で理解したい、描きたい、自分のものにしたい、という意識があるような気がする。」文化人類学者として、世界の秩序を俯瞰したい、理解したい、自分なりの言葉で解明したかったのではないかと。本書はまさに異世界を舞台としながら、読み手にどう生きるかのリアルなメッセージを届ける、素晴らしい物語です。

    子供と親、どちらも夢中になれますので、一緒に、存分に楽しんでください。

 

4.図書館戦争 有川浩

  本好きの中3の長女と一緒に、イッキ読みしたシリーズ。「図書館の自由が侵される時、われわれは団結して、あくまで自由を守る。」このクールな宣言は、現実の図書館法内の条文。これにインスパイアされた物語です。本の検閲を巡って図書館で戦闘が繰り広げられる、その点ではあり得ない世界なのでジャンルとしてはSF、すこぶるリアルな社会派風の設定と展開、同時に進むベタなラブコメ、というユニークさです。痛快な展開とは裏腹に、法律用語を含む難解な言葉も多用されるので、読書が得意な中学生、もしくは高校生ぐらいからがおすすめです。

   本の検閲を巡って図書館内外で銃器を使った戦闘が頻繁に発生するという「ありえない」世界において、それが必要とされるに至った政治的、社会的背景や、図書隊と呼ばれる武装機関の組織形体、階級制度などが丁寧に作り込まれています。自衛隊を舞台とする小説を多数書かれている有川浩さんの深い知見が、説得力をますために大いに活かされています。

  主人公の女性隊員と男性教員の「デコボココンビ」は、全巻を通じて掛け合いで楽しませます。途中からちょいちょい放り込まれるベタなラブコメも、登場人物に十分な思い入れができた後なので、先を楽しみに見守りたくなりました。登場するキャラクターはみな丁寧に描かれ、どこかしら理解できてしまう深みがあります。

  著者自身が本書をライトノベルと評しているように、テンポがよくマンガ的、若者向けな感もある一方、「表現の自由」へのプライド、出版界に横行する自主規制への異議、そういった著者の思いは、大人も感動させます。軽さと硬さあわせ持った、中高生から大人まで楽しめるエンターテイメントです。

図書館戦争シリーズ 文庫 全6巻完結セット (角川文庫)

図書館戦争シリーズ 文庫 全6巻完結セット (角川文庫)

  • 作者: 有川浩
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2011/09/08
  • メディア: 文庫
  • クリック: 2回
  • この商品を含むブログを見る
 

 

5.一瞬の風になれ 佐藤多香子

 高校陸上部を舞台にした、とてもさわやかで、胸を熱くさせる青春小説。サッカー選手の夢破れ、得意の足をいかして陸上部で短距離走選手となった主人公が、天性のスプリンターである親友、部活の仲間たちやライバルと、切磋琢磨する成長物語。40代が読み返したくなる。中2が先生とこの本で盛り上がる。小6が初めて長編小説を読破する。何歳になっても、何歳で読んでも、好きなことを一生懸命に努力して磨き、真摯に仲間と向き合っていい影響を与え合う、そういう大切なことを思い出させてくれる素晴らしい本です。

 不器用ながらも才能を秘める主人公、素質を輝かせながらも壁にぶつかる兄や迷える親友、才能に憧れつつ懸命に努力する陽気な部活仲間、頼もしかったり面倒だったりする先輩、後輩、気になる女子部員や立ちはだかるライバルなど。登場人物がみんな素敵です。

一瞬の風になれ 第一部 -イチニツイテ- (講談社文庫)

一瞬の風になれ 第一部 -イチニツイテ- (講談社文庫)

 

 

6.マスカレードホテル 東野圭吾

 推理小説は、子供には刺激が強いと思われるかもしれません。私自身、子供が自分でこの本を選ぶまで、東野圭吾さんの小説を読んだことがありませんでした。読了後に思い出させてくれたのは、自分が中学生だった頃、赤川次郎さんの三毛猫ホームズシリーズやアガサ•クリスティーの推理小説を読みまくったこと。あれらの名作と共通しているのは、事件そのものの描写以上に、魅力的な登場人物たちとその日常、そして謎解きにページが割かれている点。子供でも楽しく読み進められ、最後にはハラハラドキドキさせてくれます。

 高級ホテルにおける非日常的な日常の事件を楽しく見せつつ、最後には一気に本筋の事件が進んでいくストーリー展開は、一冊で二度おいしい、とでも言えましょうか。続編や映画版が見たくなること請けあいです。

 

マスカレード・ホテル (集英社文庫)

マスカレード・ホテル (集英社文庫)

 

 

7.バッテリー あさのあつこ

 主人公は、中学生になったばかりの少年で、天性のピッチャー。突出したピッチングの才能と、馴れ合わない尖った性格の持ち主である彼と、彼の周囲の人たち、バッテリーを組むことになるパートナー、チームメイトや監督、ライバル、弟たちの、人間としての成長を描く物語です。

 スポーツ物語だとすると、この物語の主人公の巧は、ピッチャーとしての才能はあまりに突出しています。サッカーなら、「キャプテン翼」のつばさ君がどれほどすごくても、チームとしてはいくらでもバランスが取れます。しかし少年野球のピッチャーがつばさ君レベルだと、スポーツの試合としては圧倒的になってしまいます。「バッテリー」は、野球というスポーツが舞台となっていますが、むしろ登場人物たちが、人として、傷つきながら、もがきながらも、少しずつ成長していく姿を描いた物語だと感じました。ゆえに、野球など全く知らない中1の娘が、夢中になって読み進めたのかなと。

 あまりに面白いので、読み終わった後、「続編はないのか!?」と騒いでいました。調べてみると、ありました。巧ではなく、別の人物が中心となって話が進むため、続編ではなく、スピンオフだ、という見方もあります。私としては、登場人物たちの、その後の成長がしっかり描かれていて、とても楽しく読めた続編でありました。

 

バッテリー (角川文庫)

バッテリー (角川文庫)

 

 

ラスト・イニング (角川文庫)

ラスト・イニング (角川文庫)

 

 

 

 

「EQ 2.0」自分の感情をコントロール出来るようになる驚きの本

 自分の中に巻き起こる感情を、自在にコントロールできたら悩みが減るのに。そう思って検索して出会いました。ダニエル・ゴールドマン著「EQ  こころの知能指数」の現代版かつ実践篇とも言える本です。本書は心に関する個人的な2つのスキル、社会的な2つのスキル、そしてそれらを伸ばす練習法の紹介からなります。

 EQはトレーニングをすれば伸びるといいますが、本書を読んで意識するようになってからの変化の速さから、それは実感できます。本書には2回分のWEB診断のコードもついていて、自分の機会、そしておすすめのスキル練習法を3つ、示してくれます。本書で紹介されている4つのEQスキルと練習法の一部を紹介します。

自己認識スキル

 その瞬間の自分の心の動きを正しく把握し、さまざまな状況での自分の傾向を理解する力。ネガティブも、ポジティブも、感情が生まれて、自分がそう感じるのには必ず理由がある。感情の出どころがどこかにあり、その強い感情を引き出させたのは何か、時間をかけて自省する。そうすると、「あ、今そういう感情が湧いてるな」と気づきやすくなります。気づくのって、囚われから放たれて、客観的に考える第一歩なんですね。

 自分への意見や出来事に対する捉え方も変わります。いわれのない「非難」と感じていたことも、「フィードバック」として一理あると気付いたり。全ての出会いには学ぶ機会があると思えば、落ち着くことができたり。以前は「ありえない」とムカッ腹を立てていましたが、そういう考え方を知って練習してみると、初めて冷静に受け入れられる部分があることにも気づけました。

<自己認識スキル練習法の例>

5. あなたの感情ボタンを押す人やものを知る

 誰にでも感情のボタンがある。そこに触れられると「ムカつく」「引き金」とも言える。自分の感情ボタンを押すのは誰か、そしてどのように押すのかを知ることは、状況をコントロールし、落ち着きを保ち、冷静さを取り戻すのに欠かせない。どんな人やものが自分の感情ボタンを押すかがはっきりとわかれば、その人やものへの対応が少し楽になる。不意を突かれることも少なくなる。

11. 自分の価値観に立ち返る

 忙しい時間を少し割いて自分を顧みて、信条と価値観を書き出してほしい。自分の人生の道しるべになる価値観は何か、自問してみよう。紙の真ん中に線を引いて、左側に自分の価値観と信条を、右側に最近の言動で後悔していることを書き入れよう。自分の言動と価値観は一致しているか。一致していないなら、どんな言動なら誇りに思えるか、後悔しないか、考えてみよう。

14. フィードバックを求める

 自分が思っている自分と、他人から見た自分はまったく違っていることも多い。自己イメージと、他人が考える自分のイメージの溝を理解することが、自己認識を深めるヒントになる。客観的に自分を知るには、心を開いて他者からフィードバックを受けるしかない。友達、同僚、家族など、他人が自分を本心でどう思っているかを知ると、目からウロコが落ちるかもしれない。勇気を振り絞って、他人から自分をどう見ているかを知ることで、ひと握りの人にしか到達できない高いレベルの自己認識に到達することができる。

 

自己管理スキル

 自己管理スキルとは、自分の感情に気づき、その気づきを基にして言動を自分で選ぶ力。自分の感情を察知できれば、積極的に対応でき、それこそが最高の自己管理力になります。自己管理力が高まれば、さまざまな状況に対して臨機応変に、前向きに対応できるし、周囲の人をイライラさせて怒らせることもなくなります。

<自己管理スキル練習法の例>

15. あなたが出会うすべての人から学ぶ

 

社会的認識スキル

 社会的認識とは、目線を外に向けて他者について学び理解すること。他者と接するときに相手の気持ちが理解できれば、人間関係から企業利益まで、すべてのことに影響します。相手の表情や、会話の間に、いつもより注意を払ってみる。すると「こっちの話についてこれてないな」と気付けて、話し方をスローダウンしてみたり、「相手は怒ってるんだな」という事実を冷静に認識すると、相手の言葉尻に反射してカッとなることも、少しは防げます。自分の感情のままに話すのではなく、相手の感情を意識して話すようにすると、当然ですが、より良く聞いてもらえます。

<社会的認識スキル練習法の例>

1. 挨拶するときに相手の名前を呼ぶ

2. ボディーランゲージを観察する

3. 正しいタイミングを見計らう

8. 今に集中する

人間関係管理スキル

 どんな人間関係もうまく続けるには努力が必要。そして人間関係は人生の必要不可欠な要素であり、人生を豊かにするもの。人間関係の片側は自分なので、つながりを深める責任の半分は自分にあるのです。

<人間関係管理スキル練習法の例>

2. 自分に自然なコミュニケーションスタイルを磨く

3. 相手を混乱させない

5. フィードバックを素直に受け止める

8. 怒るときには意図的に

10. 相手の気持ちを認める

11. 相手の感情や状況を補う

12. 気にかけていることを、行動で示す

13. 決定の理由を説明する

16. ちぐはくな会話を修復する

17. 厳しい対話を交わす

 

EQ 2.0 (「心の知能指数」を高める66のテクニック)

EQ 2.0 (「心の知能指数」を高める66のテクニック)

  • 作者: トラヴィス・ブラッドベリー,ジーン・グリーブス,関美和
  • 出版社/メーカー: サンガ
  • 発売日: 2019/02/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログを見る
 

 

 

「プリズナー・トレーニング」合理的で継続できる自重筋トレ

   表紙と日本語タイトルの奇抜さに、書店で思わず手にとりました。中身は、非常に良く出来た「自重トレーニング」の教本です!腕立て伏せや腹筋は誰もがやった事があるでしょうが、僕には二つ難点があって続きませんでした…。一つは、筋トレの苦労と楽しさのバランスが悪いこと。家で淡々と筋トレをしていても、進捗を感じにくく、成果も見えにくい。もう一つは、頑張ってると肘や膝が痛くなってきてしまうこと。腱や関節は、筋肉よりも遅れて強化されるので、無理をすると痛めやすく、トレーニングを途中で挫折する原因になりがちなんですね。この二つの難点が、本書の方法で解消されました。始めてから一カ月以上が経ちますが、楽しく続けることが出来ています!

 

 本書では、身体の6つの箇所を10ステップに分け、しかも3段階の負荷でステップアップしていきます。最初は負荷が軽すぎる気もするんですが、怪我を避けるためには合理的。筋肉よりも腱と関節の方が成長に時間がかるので、実力以上に負荷のキツいセット数を一度はこなすことが出来ても、肩や膝を痛めてしまうことがよくあります。ステップを踏む間に関節や腱も鍛えられて、怪我をしにくくなります。それに加え、6×10×3に細分化された段階を、ひとつずつクリアしていくのが楽しいです。人には、レベルアップやコレクションを楽しむ習性があるので、それが目に見えると楽しく、続けたくなります。私はこのような簡単なチャートをスマホで作って、進捗が目に見える形にしています。

f:id:businesspapa:20190929162339p:plain

 このメソッドは正式にはキャリステクニクスと言い、本書内でも下記の6つのメリットがまとめられています。

 

  1. 自重力トレーニングは器具をほとんど必要としない。唯一必要になるのは、ぶら下がる場所。階段、公園の鉄棒など。器具や設備が不要なので、保管すべきもの、場所を占拠するものがない。ジムのように特定の場所に縛られないので、休暇中だったり、出張中だったり、職場にいたりしてもトレーニングできる。
  2. 自重力トレーニングは自分の体をコントロールし、動かす能力を身につけられる。走ったり、戦ったりする時の脚には、胴体の重さを支える筋力が求められる。背中と腕には、相手を持ち上げたり、押しのけたりするパワーが求められる。時間をかけてボディビルの練習をすれば重量があるウエイトを持ち上げる動作には秀でてくるだろうが、自分の体を動かすという運動が持つ主目的を無視している。キャリステニクスは、本質的に、自由に動く体を手に入れるためのトレーニングだ。
  3. 自重力トレーニングは筋力を最大化する。個々の筋肉や筋肉の一部を鍛えるのではなく、筋肉、腱、関節、神経系を統合されたひとつの単位として動作させるからだ。その結果、筋肉にとどまらず、腱、関節、神経系を同時に鍛えることになる。 キャリステニクスの動作は、関節と腱を鍛えるものなので、ウエイトトレーニングで開発できるものより大きなパワーを手にすることになる。
  4. 自重力トレーニングは、関節を保護し、より強いものにする。現代的な筋力トレーニングの大きな問題のひとつが、関節へのダメージだ。関節は、腱、筋膜、靭帯、滑液包など、繊細で柔らかい組織によって支えられている。これらの組織は、どれだけ重いウエイトを上げても開発されない。損ないやすいのは、手首、肘、膝、下背部、股関節、菱形筋、脊柱、および首の関節だ。特に肩はボディビルディングの動作によって損傷を受けやすい。
  5. 自重力トレーニングは完璧な体を開発する。キャリステニクスは、厚切りの筋肉を骨組みに詰め込み、体を理想的に発達させる。しかも、最短ルートで。身にまとうのは、ボディビルダーのようなゴリラコスチュームではない。ギリシャの神々のモデルとなったアスリートたちがまとった、自然で健康的で美しいプロポーションだ。
  6. 自重力トレーニングは、あなたの体脂肪レベルを正常化し調整する。どんなに太ってもバーベルは持ち上げられるが、片手懸垂は、自分の体重を意識しない限り達成できない。キャリステニクスの動作のほとんどは、自分の体を持ち上げることにある。太っているほど、それは難しくなる。そのため、キャリステニクスを練習するようになると、体重を減らすことでトレーニングが容易になることを潜在意識的に理解する。

 

 具体的なトレーニングメソッドは、下記の6つの動作それぞれにおいて、10のステップ、3段階の負荷に分かれたエクササイズで構成されます。

  1. プッシュアップ(腕立て伏せ系)
  2. スクワット(スクワット系)
  3. プルアップ(懸垂系)
  4. レッグレイズ(腿上げ系)
  5. ブリッジ(ブリッジ系)
  6. ハンドスタンド・プッシュアップ(逆立ち腕立て伏せ系)

 初心者は、第一ステップを、最小の負荷から始められるように設計されているので、筋トレに縁のない人でも取り組めます。あるステップを習得し、次のステップに進む用意ができているかどうかは、それぞれのステップにおいて「上級者の標準」と呼ばれる3段階目の負荷(セット数)をこなせるようになったかで、自ら判断することができます。

 プロセスを、ステップを踏みながら順を追って進めることを通じて、怪我を避けながら、健康的な体と心理的な満足感を得ることができます。

 

 最後には効果的にトレーニングを進めるための、レベル別メニューも用意されています。最初はブリッジや逆立ちは難しいので、他の4つの動作を鍛えることから推奨してくれています。下記は私が取り組み始めたメニュー例です。

  • 月曜 レッグレイズ
  • 火曜 プルアップ
  • 水曜 スクワット
  • 木曜 プッシュアップ、レッグレイズ
  • 金曜 休み
  • 土曜 プルアップ
  • 日曜 プッシュアップ、スクワット

私は182cmですが、夕食後の体重、体脂肪、骨格筋率、基礎代謝推移も記録していきます。

  • 8月11日 75.7kg, 19.0%, 36.2%, 1735kcal
プリズナートレーニング 圧倒的な強さを手に入れる究極の自重筋トレ

プリズナートレーニング 圧倒的な強さを手に入れる究極の自重筋トレ

 

 

「文系の私に超わかりやすく数学を教えてください!」お父さんにも理解できました

 「5-6時間で中学数学が終わってしまう。」ウラ表紙の触れ込みです。実際に4時間ほどで読み終えました。あと1-2時間の復習、すなわち通算5-6時間の読書で、オモテ表紙の触れ込みどおり、誰かに教えられるほど理解できるかも?その気にはさせられてしまいました。

 難しいことを分かりやすく教えるのが頭のいい人だとすると、この西成活裕教授は、スゴイ先生です。下記の目次に沿って、数学を勉強する理由、数学が5-6時間で学べてしまう理由を、しっかりかみ砕いて、読者の理解を促したうえで、中学数学、ひいてはすべての数学の基本となる「二次方程式」と、それをベースにした「関数」および「図形」の理解の仕方を教えてくれます。

  1. なぜ、私たちは数学を勉強するのか?
  2. 中学数学を最速・最短で学ぶ!
  3. いきなり!中学数学の頂点「二次方程式」をマスターする!!
  4. サクッと理解!中学数学の「関数」をマスターする!!
  5. 余裕で!中学数学の「図形」をマスターする!!
  6. <特別授業>数学の最高峰「微分・積分」を体験してみる!!

 論理的思考。ロジカル・シンキング。目の前で起きている問題の意味を理解して、論理的に考えること。そのロジックを、言語で書いたのが国語、記号で書いたのが数学というだけだと著者は言います。数学に大事なのは「ゆっくり考えるスローな思考」。いわゆる頭のよさとは、「思考体力」があること、数学はそれを鍛えるのに有効だ、ということです。

思考体力とは、①自己駆動力、②多段思考力、③疑い力、④大局力、⑤場合分け力、⑥ジャンプ力。健康な肉体を維持、強化するためにトレーニングが必要なのは誰にでも明らか。明晰な思考を維持、強化するために、思考体力を鍛えられる数学、それも基礎の中学数学を理解することが大人にとっても有効なのは、納得がいきます。

 ウラ表紙にはR16指定、中学生は決して読まないでください、と書いてあります。本屋の店頭で注意をひくためのキャッチコピーだと思っていましたが、著者のあとがきを読むに、教科書をコツコツと勉強しなくなってしまうのはマズいし、苦労していろいろ学んだあとに、「実はこのコツだけ押さえておけばよかった!」と気づくことが出来れば、理解もグッと深まるからだそうです。

 そういう意味では、中1の次女には早いですが、高校受験の夏を迎える中3の長女には、一度読ませてみようと思います。

 

東大の先生!  文系の私に超わかりやすく数学を教えてください!

東大の先生! 文系の私に超わかりやすく数学を教えてください!

 

 

「テレンス・コンラン流 インテリアの基本 」心地よい家で暮らす

   住まう家をより心地よくする。副題の通り「シンプルで美しい暮らしのための3つのエッセンス」を、素晴らしい写真集のような豊富な事例で紹介してくれます。

「無駄なく」 Plain  ありのままの素材、すっきりとしたフォルム、魅力を高めるどころか不鮮明にしてしまうような、過度な装飾が一切ないという特徴を表しています。

「シンプル 」Simple  使い勝手がよく、自然な喜びを感じさせる、という2つの特徴を表します。自然な喜びとは、休日や休暇に出かけたときに感じる喜びで、たとえば窓から降り注ぐ太陽の光、足で踏んだときのカーペットの感触、または安らぎや静けさの中などにも見出せるものです。

「実用的 」Useful  真の意味で「機能的である」ことです。それは機能過多で使いづらい電子機器や電化製品のことではなく、たとえばちょうどよい高さの椅子や、身体を最適に支えてくれるベッドなどを表します。

  テレンス・コンラン卿はインテリアデザイナー等として長年にわたり活躍してきたイギリス人。イギリスをはじめとするヨーロッパでは古い建物もモダンと融合させて長年使われています。本書で紹介されるエッセンスも、不変ではなくとも普遍的で、10年や20年の流行り廃りで左右されるものではないと感じます。じっくり時間をかけて心地よく暮らすための家を作り上げるための、座右の書になると思います。

 3つのエッセンスを全体を通した柱としながら、家を6つの空間に分けて、具体的なアドバイスを写真とともに説明してくれています。

  1. 料理のための空間
  2. 食事のための空間
  3. くつろぐための空間
  4. 仕事のための空間
  5. 眠るための空間
  6. 入浴するための空間

 1.料理のための空間

 I型、L型、II型、U型、アイランド型、それぞれのキッチンレイアウトの特徴、ファミリーにとってのキッチンのじょうずな使い方などを指南していますが、特に日本人宅には、「小さなキッチンのじょうずな使い方」が参考になりそうです。

小さなキッチンのじょうずな使い方
 プロ料理人の多くが認めるように、コンパクトなキッチンは非常に効率的であると同時に、創造力をかきたてられる空間でもあります。一般家庭の場合、小さなキッチンでは1人で料理を作ることがほとんどでしょうから、自分にとって、もしくはそこで料理する誰にとっても、自然に感じられるレイアウトを心がけなければなりません。
 肝心なのは、限りあるスペースを最大限活用するために、ぴったりのレイアウトを選び、計画段階でじっくりと時間をかけて最適の配置を考え出すこと、食器棚や引き出しも同様に、必要があれば、仕切り板やバスケットを利用してカスタマイズしたり、高さや幅の調節が可能な棚を用いて、空間を無駄にしない工夫が大切です。引き出し型、または折りたたみ式のフラップデスクを使えば、調理台を広くしたり、朝食用カウンターになったりします。
 調理器具は、よく使う最小限のものを選ぶこと。日常的に使わないなら、プロ向けの電化製品や調理器具を置く必要はありません。
 軽やかで明るい反射タイプの表面や仕上げにすれば、自然に広々とした空間になりますし、フラッシュパネル(木で枠を組み両側に板を張った合板)や引き出しの前面を活用すれば、ごちゃごちゃした見た目も最小限に抑えられます。

 

 

テレンス・コンラン流 インテリアの基本

テレンス・コンラン流 インテリアの基本

 

 

「ベイビーステップ」読んでテニス上達できる?週末プレーヤーが試してみた

 高校からテニスを始めた主人公がプロを目指すマンガ。主人公の成長速度こそマンガならではですが、戦術やトレーニング方法などは非常にリアル。主人公はラリーやポイント全てをノートに記入、学びを蓄積して着実に成長していくユニークなキャラ。「メモの魔力」の筆者、SHOWROOM社長の前田裕二さんみたいです。

 ヒロインや登場人物も魅力的で、親子、性別を問わず楽しめるマンガですが、これを、ウィークエンドプレーヤーのテニス上達用参考書として活用できるか?試してみました。

 

<フォアハンドストロークをコントロールする>

キミがこの4ヶ月で体得したストロークの基本。その打点を変えるだけで、キミはもう全ての場所にコントロールして打つことができるはずなんだ。(主人公に、クラブのコーチからの一言)

 初心者でも経験者でも、多くの人にとって、フォアハンドストロークはもっとも練習してきたショットでしょうから、自分なりのスイングは身についているはず。しかしながら「打点」を正確に意識しているか。私はスイングばかりに意識が行っていたのですが、ある日コーチに「飛んでくるボールは毎回違うのだから、よく目で見て、ちょうどいい距離で打てるように調整して」、と言われてハタと気づきました。ある程度完成しているスイングをいじるより、スイングの軌道のどこでボールを打つか。いいボールを打つには、そこを調整する方が圧倒的に効率がいいはずです。適切なボールとの距離に入ったうえで、打点を変えることで、飛んでいく場所が変わる。つまり下記のようになるということ。

ããã¹ããã©ã¢ãã³ã ã³ã³ãã­ã¼ã«

 深く打つために力いっぱいスイングする。デュースサイドに打つため一生懸命左に振り回す。長年そんなことをしていたように思いますが、打点を変えれば、なんと軽々と狙ったところに飛んでいくことか。。。

 主人公は研究マニア、かつコントロールを武器にプロを目指すので、コートを9分割ではなく99分割したり、そのスペースに球を入れるために様々な努力を重ねますが、我々ウィークエンドプレーヤーは、まずは9分割したコートを狙って9つの打点を意識!これを身につけるだけで、相当ラクに攻撃できるようになるはずです。

<ストローク強化のための体力トレーニング>

ストローク力をアップするとその分コントロールはブレる。コントロールを安定させるためには何より下半身の強化が必要。

ストロークは主に腰の回転運動で打つんだよ。だから根本的なストローク力を上げたいなら、腰、つまり身体の中心にあるインナーマッスルとかコアマッスルって言われる筋肉を鍛えなきゃならない。(主人公を担当するコーチの教え)

  ストロークで打点に入った時にしっかりと踏み込む。リターンやボレーで重心を下げたまま足を細かく動かす。テニスでは下半身が強くなると、圧倒的にラクにボールをコントロールできるようになります。さらに、強いショットやサーブをラクに打とうと思ったら、コアマッスルや背中の筋肉、ひいては関節や腱を正しく鍛えることが大切。

 主人公は、肉体改造後のプレーで下のような変化を感じています。

身体が軽い!!

足のバネガ入れ替わったみたいに動ける!ボールが軽いからスイングの調整が楽!ラケットも軽いから打点の修正も簡単!身体を強化するとこんなに簡単に狙ったところに打てるんだ!

 土台となる「身体」が進化すれば、当然「技」も進歩しやすい。そうなれば「心」にも余裕ができる。そういうことなんですね。 

 「身体」が進化すれば、テニス以外の生活にも色んな好影響があるのも事実。継続可能かつ身体能力を高めるために必要なトレーニングはこちらの本をご参考に。

 スクワットで鍛えて重心を低く構えていられるようになると、特にリターンやポーチボレーなどの安定感や威力が、明らかに増しました。

 

<ラリーを組み立ててポイントをとる>

 押され気味のラリー、ミスが怖い場面でも、ただつなぐだけでなく、何らかの攻めの意識を持って、しっかり打つことが大切。

ほんの少しだけサイドスピンをかけてみた… 

岡田くんのショットは打点がピンポイントだから、少しの変化でも影響が大きいはず…でも、少しの変化だから影響したかどうかはわからないけど…いや、多分影響した…いや、したはず‼︎

…だとしたら相手のミスでもこっちが積極的にとったポイント。どんな小さなことでも…できることがあれば全部やる!(試合中の主人公)

 試合中、ミスを恐れてボールを置きにいって決められる経験は残念ながら非常によくあります。エースを狙えなくても、しっかり押し込む、しっかりスピンをかけるだけで、相手のミスを誘うことができます。

 さらに余裕がある時は、選択肢をもって組み立てる。下記はシングルスプレイヤーである主人公が実践した例です。

  1. ストレートに速いスピン
  2. オープンコートに直球強打
  3. 鋭角クロスでエース狙い

 

f:id:businesspapa:20190525170352p:plain

そして甘い球が返ってくれば、また選択肢が増える。

  1.  ゆるい鋭角クロスで決める。
  2. クロスへ速い直球で決める。
  3. ドロップで決める。
  4. 戻る相手の逆をつく。

f:id:businesspapa:20190525170447p:plain

 ウィークエンドプレーヤーの場合、組立てと言っても、まずは下記の3つから始めるのがいいかもしれません。

  1. まずはラリーを6回つなげる。もちろん自分から決めるのも大切ですが、結構これだけの回数をつなぐことが出来ずにミスをする相手も多いはず。これを試してみて、もっとつなぐ必要があるのか、もっと攻める必要があるのか、攻撃の強度の上げ方を考えてみるのもいいと思います。
  2. 相手の弱点を大事なポイントで突く。例えばストロークなら、大抵の人はバックの方が苦手。30-30や40-30の時に、サーブはフォアに入れ、帰ってきたリターンをバックに攻める。フォアのラリーから、回り込んでバックにアプローチするなど。
  3. コートの前後を有効に使う。ベースラインからだと狙えるコースは限られる。センターから鋭角には打てないし、サイドからだとコースは限定される。サービスライン、さらにはネット前からなら、スピードではなくコースでポイントが狙える。

 

<サーブを決める>

力は肩から鞭のようにしなる肘、手首、ラケットを加速させながらさらに上へ、そして一番加速する最高点でインパクト‼

身体は本当の鞭と違って関節しか曲がらないから、その肩に力が入って固くなっちゃダメ。

下半身にたまった力は、間接に力を入れずにできるだけ柔らかくしならせて鞭みたいにインパクトまで。

セカンドもそのままのイメージで、強めにスピン‼(主人公のサーブ改造時のシーン)

 ウィークエンドプレイヤーにとって、まずファーストの確率が上がれば、大分キープが楽になります。そのためには二つ。まずは力を抜いて、スムーズなスイングでボールを切る。サーブも打点、インパクトの位置はしっかり意識する。力まなくてもこうやって振り切れば、しっかり回転もかかって、いいサーブが入ります。セカンドは、びびって弱く打ったりしてしまいますが、力のコントロールで入れるのは意外と難しいので、同じスイングで、回転量を上げるのが効果的。もちろん、スライスとスピンの打ち分けなどはいいと思います。ウィークエンドプレイヤーの場合、セカンドがファーストと違う回転で、しかもバック側に来ると、全然速くないサーブでも結構てこずってくれたりします。

 

<主人公が目指す練習の心構えと究極のテニス>

大事なのは打った時の感覚と落下地点の認識!!

どこで打てばどこに行くのかをきちんと結びつけ、「確かな1球」として身体に覚えさせるんだ。そうすればキミは、1球1球上達できる。

全ての球に追いつき、それをコントロールできれば

理論的には負けない!!

球を打った時の感覚と、その球がどこに落ちたかという認識

このふたつが備わった確かな1球を打って初めて上達する

この1球の蓄積こそが上達なんだ

ただやみくもに打ってるだけじゃ上達しないんだよ

その点、君は少なくともこのノートを書いている時は1球たりともムダにせず上達に結びつけている

 そのための練習方法としては、下記の2つ。

  1. イメージ練習:前・中・後、右・中・左で分けた9分割の的をイメージし、打ち分けることから始める練習。
  2. 確認練習:打った球の感覚、軌道、落下点を必ず確認するように心がける練習。

<チェンジオブペース>

 アニキは緩急をうまく使えてますね。

 ああ…速い球は打てなくても、早く感じさせることは出来るからな。

 それにスピードとパワーで勝負してくる相手に「チェンジオブペース」は効果的な場合は多い。

 人は一般的に同じペースが続いた方がリズムが取りやすいから、試合もある一定のペースに落ち着きやすい。そこに変化をつけてリズムを奪うんだ。あらゆる休息や球種でいろんなコースにコントロールすることでね。

 丸尾のショットはパワーは並みだがコントロールがよく不得意がない。そういうタイプは「チェンジオブペース」を仕掛けるのに向いてると言っていい。もし丸尾の「チェンジオブペース」がもっとよくなれば、全国の上位でだって十分に戦えるはずだ。

 それは「全ての球に追いつき、それをコントロールできれば負けない」っていう、丸尾が掲げるテニス理論の神髄だからな。

 チェンジオブペースの基本は、あらゆるショットを打つことで、いかに相手にとっていいタイミングで打つ機会を与えず、こっちのペースで攻め続けられるか。臨機応変にショットを選択しながら最終的にはそのすべてが決め球の伏線になるように組み立てる。

お前、チェンジオブペースの時、もう少しコートを広く使ってみたらどうだ?お前はどこにでも打てるコントロールが強みなんだから、深くて強いストロークにこだわりすぎないで、もっと広範囲を狙った方がいいってことだよ。

f:id:businesspapa:20190520000400p:plain

<試合中の心構え、相手との向かい方>

緊張してるのは勝ちたいって強く思ってる証拠。

試合にとっていいことだよ!

だから自分のことより相手のことをよく見よう!

全神経を集中して相手の動きと球の軌道を見る。どんな些細なことも見逃さないように。視点が完全に変わる。

 例えばチャンスボールを相手のバックに打って前に出る。相手のスキルによって打たれるコースは限られてくるので、そこで余裕を持って待つ。

 相手の強打がすごくても、オープンコートに深くコントロールする。深ければ、どんなパワフルなショットでもなかなか決定打にはなりにくい。

 前に出たときの相手のパターンはきっといくつかに絞られる。①スピンで沈めて次を待つ、②高速フラットで決めてくる、③ロブで頭の上を抜く。パターンが認識できれば対応しやすくなる。

打点への意識を半分、もう半分は相手と打つべき方向を意識して…

徹底的に守ったうえで…

攻める時は一撃で…!

 試合では必ず緊張しますし、負けるのは嫌、ミスするのは嫌で、ついつい無難につなぐだけになってしまうことがあります。しかし、置きに行くだけの返球はかえって相手の逆襲にあうだけでなく、そこから流れも作れないし、何より成長しません。攻めて失敗したとしても、修正が出来るし、気づきが得られます。

(攻め続けた結果負けたが)

 今の自分のストロークの限界がわかりました…だから…それは超えなきゃと…

 それでいい。だがそのまま攻め続けると、いつか必ずお前の弱気が顔を出す。守ったほうが楽に勝てると言い訳しながらな…その時は、とにかく自分が超える壁だけをみて何とか弱気を振り払え…苦戦や続くかも知れんが、一度その壁を登るんだ。今までの失点が加点になった時、世界は一変する。攻めた上でのミスこそが上達の種だと…挑戦の証だと誇りに思える時が必ず来る。

 最近の練習では動画の活用も有効。主人公は一流プロと自分を並べて動きを比較し、自分の方が準備が遅くて打った後の反応も鈍いこと、一流プロは打った後がやたらと速いこと、そうしなきゃならない環境で戦ってるを、まざまざと気づかされます。

 打つ前の準備、打った後の動きを早くする。ウィークエンドプレーヤーは、これを意識するだけで試合で大きく違いが出てくるかもしれません。また、ストロークの再確認などに、フェデラーなどのフォームを動画で紹介しているサイトは大いに参考になると思います。

<メンタルのトレーニング、気持ちの持ち方>

 テニスのポイント間は20秒しかない。何を思い出すかは考えてる時間はないよ!あらかじめ思い出す場面を決めておくんだ。

 テニスは精神面が大きく左右するスポーツ。どんな時でも20秒でいい時を鮮明に「思い出す」ことで、ベストの精神状態を作り出せるようになったら試合で有利だとは思わないかい?

  「ソース~あなたの人生の源は、ワクワクすることにある」という本でも語られることですが、大好きではないことを、様々に理由付けしてヤル気を振り絞るのは、責任ある態度ではないのです。まわりの人の願望を満たすことに一生懸命で、自分自身の夢や願望を忘れてしまう、本当の自分を置き去りにしてしまうことは、人生の途中で自分の魂を見捨ててしまったということですから、もっとも無責任な行為といえます。自分自身に無責任な人は、家族や友人知人、仕事に責任を持つことができません。その人からは、憂うつ、空しさなどが漂い、まわりの人間たちにも伝わってしまうから。

 真剣に目指したプロへの夢を諦めるべく、様々な理由をシミュレーションをし、「これも最善の選択の一つだろ?」と無理に笑顔を浮かべる主人公は、友人から再度問いかけられます。

お前は…それで楽しいの?

 主人公に相談されたコーチは、プロテニス選手として上り調子の時に怪我をした後、それとの付き合い方で失敗した経験から、自分にウソをつくと、自分が自分を信用できなくなってしまう怖さを教えてくれます。少し長いですが、名セリフです。

お前は約束を破ったりウソをつくのが嫌いなタイプだよな?それは何でだよ?

(それは…相手の信用をなくすからですよ)

そうだよな…だとしたら…それは自分に対しても当てはまるんだよ。俺も当時はそれに気付けなかった。今だからわかるんだ。このときの俺は全力で自分にウソをついてた。本当は怪我も怖かったし、リハビリも試合に出られないのも辛かった。そんな弱気なことを考えるのも嫌ですべてを投げ出したくなっていた…だから俺は…そんなこと考えてないことにしたんだ。

「全然平気!むしろこれで精神的に強くなれる」「怪我と付き合っていくのはプロとして当たり前のこと」

 心の底からそう思ってることにしたんだ。そうでもしないとやっていけなかったんだろうな…実際当時はそう思い込んでたんだと思う。

 でもそのうち、本心に嘘をつき続けた影響が出始めた…自分の本心を裏切り続けてると自分の本心がわからなくなってくるんだ。どこまで弱気なのが本心でどこまで強くいうのが本心じゃないのか?感じてることも考えてる事はどれが本当なのか疑わしくなってくるんだ…

 そんな状態が続くと自分では何も判断できなくなってきて、心はいつも不安定になるから他人に流されるようになる。そんな状態でテニスが上手くいくはずがない。

 この後、俺は引退して三浦コーチに拾ってもらうまで、何がしたいのかわからないまま日々を過ごした。それから勉強して資格とってコーチになったわけで…今となってはそれもいい経験だったのかもしれんがな。

 コーチが主人公にこのアドバイスをしたのは、目先の成功のためではなく、この先も主人公が自信をもって生きてほしいからでした。

 あきらめるななんて言わねえよ。プロの厳しさ俺の方が知ってる。ただどんなに辛くても自分の気持ちにウソつくなって言ってんだ。じゃなきゃこの2年半必死にやってきたことも、それを支え続けた熱い思いも、全部がウソに霞んじまう。それだけはしてほしくないんだ。お前がこの先、自信を持って生きていくためにな…

 テニスではないですが、打ち込んできた仕事、会社で限界を感じて転職を考えた時期がありました。ビジネスマンとして尊敬する父親からのアドバイスは、自分がやりつくしたと思って転職するなら全く問題ない。評価とか出世とかを気にして、やけになっているなら踏みとどまった方がいい、というものでした。自分で自分にウソをつくことはできる。ただしその結果は、自分で自分がわからなくなる。そうなったら、人生頑張れないですからね。自分のワクワクを、大切に生きましょう。

 進学するかプロになるか迷う主人公に、同じくプロを目指す彼女が語ります。

そっか…てことはまだ考える時間はあるんだね。じゃあ、今いくら考えても決まらないのは、まだそういう時期じゃないのかもよ?

なんかない?そーゆーこと。ずっと必死に悩んでた事が、ある時ストーンって決まること。

エーちゃんはここまでやることやって来たもん。焦らないで思いっきり悩んだら、きっと自然に…一番ぴったりな選択ができる気がするよ。

ベイビーステップ コミック 全47巻セット

ベイビーステップ コミック 全47巻セット

 

 

「モバイルボヘミアン」 本田直之・四角大輔  自由な人生を自分で設計

 6年前に出版された本田直之氏の「ノマドライフ」は場所に縛られずに仕事をしよう!というメッセージでしたが、本書はさらに進んで、仕事と生活の垣根をなくして、融合させていくことを提案しています。

ノマドワーカーを「どこにいても仕事ができる人」とするならば、モバイルボヘミアンはそこに加えて、「仕事とプライベートの境がなくなってきている状態」を指す。旅するように生き、だれにも縛られずに自由に生きていける、究極の生き方と言えるだろう。詳しくは後述するが、どこにいても仕事ができる能力を身につけ、組織に依存せず、仕事とプライベートの垣根なく生きられるようになったことで、ぼくたちは「自分の時間」を取り戻すことができた。

  完全に会社組織に依存しない「独立」はハードルの高い変化。ただ、会社内にとどまるとしても、定例業務を回すのではなく、期間を区切って、求められた結果を出すことに集中する環境に挑むならば、疑似独立というか、フリーランスにも通じるのではないか。そう思うと、この本の読み方が変わると同時にワクワクしてきました。

モバイルボヘミアンの「モバイル」には複数の意味が込められているが、その一つは言うまでもなく、モバイルテクノロジーのことだ。 もしiPhoneやMacBook、インターネットがなければ、ぼくはニュージーランド在住のただの釣り好きだし、ナオさんはハワイに住んでいるただのサーファーだっただろう。そして、「ボヘミアン」の語源は、「(ジプシーや放浪者のような人たちを指して)自由奔放に生きている人」というもの。 さらに、ぼくはそこに「古い慣習に囚われすぎず、自由な発想ができ、クリエイティブな思考を持つ人」、「世の中に流されずに自分の心や信念に従って生きている人」という解釈を加えている。ここで繰り返し強調したい。モバイルボヘミアンという生き方は、要はシンプルに「自分らしくいられる時間をできるかぎり長く持つための方法」であり、「仕事、表現、生活のクオリティを極限まで引き上げるための考え方」なのだ。

  私の場合、東京での単身赴任を解消した1か月後に新辞令が出て、神戸と東京を頻繁に行き来することになりました。幸いなことに単身赴任よりも家族と過ごす時間は増えたので、それぞれの場所で出来ることを活かし、思い切りメリハリをつけて暮らすことにしました。平日の朝から夜の早い時間までは東京、神戸で社内外の仕事仲間と集中して働く。家族といる時間はコミュニケーションやお互いのサポートを丁寧に行う。一人の時間は好きな西宮で好きなことをエンジョイする。その実践、実験をしようと。

重要なことは、過去10年で働き方がこれだけ変わったのだから、次の10年ではもっと変わる。そのときにあなたはどういう生き方をするのか?という問いを投げかけること。その答えを今、真剣に考えなければ、これだけの変化とチャンスがある中で、働き方や生き方を変えるタイミングを逃してしまうだろう。テクノロジーが進化したからといって、それを使いこなせなければなにも変わらないし、ライフスタイル自体を変化させなければ、テクノロジーは活かせない。

  過去4年間は大企業の営業企画部という仕事柄、社内で定例の会議、会議、会議。営業部であるにも関わらずかなり内向きに仕事をしていました。新業務では社内会議が激減する一方、必要な時に質の高いアウトプットが出来るかが重要に。世の中で働き方が大きく変わろうとしている中で、同じ会社の中で働き方を変える機会が得られたのはラッキーでした。

モバイルボヘミアン、それはiPhoneをはじめとするモバイルテクノロジーを駆使して、旅するように、だれにも縛られずに自由に生きていくライフスタイル。なぜ今、ぼくたちがこの生き方をあなたに伝えたいのか。その 理由を具体的に理解してもらうために、まずはぼくたちが生きている時代の変化からおさらいしていこう。キーワードは、モバイルテクノロジーがもたらす時間、場所、会社、収入源という4つの制約からの「解放」だ。

iPhone。このデバイスと付随するサービスの急速な発展のおかげで、ぼくたちの「働く場所」に対する認識が変わりはじめていることは、あなたも少しずつ実感しているだろう。これまで、ぼくたちの働く場所はオフィスに「固定」されていた。会社に勤めるにしろ、経営するにせよ、ぼくたちは働くためにはオフィスに行かなければならなかった。デスクトップパソコンのある会社に行って、机の前に座って、仕事をする。それが常識だった。しかし今は、iPhoneがあればどこでも仕事ができる。ノートパソコンと決定的に違うところは、歩きながらだって仕事ができるし、机すら必要としないことだ。つまり、何時から何時まで会社にいなければいけない、という場所の縛りも必要なくなった。こうしてまず、「場所」が解放された。

  「場所」からの解放として、最近行っているのは、会議と移動の時間と重ねてしまうこと。新幹線の中からしばしばiPhone で会議に参加しています。Air Podsだと充電切れや騒音で難しかったのですが、SONYのノイズキャンセリングフォンだと、音声は会議室での電話会議と遜色ないレベルに。EX早得だとグリーン席でも指定席と同じ値段の列車もあり、隣や前後も空いているので、小声であれば迷惑もかけませんし、がっつり発言するときはデッキに出ればいい。9時東京着で会議に出ようとすれば6時過ぎには新幹線に乗っていなくてはなりません。電話会議が可能な会社であれば、8時過ぎに新大阪で新幹線に乗って、30分考えをまとめた後に9時からの会議に参加できる。家族との時間もとりやすいですし、体もすごく楽になります。

場所が解放されて、次に解放されたのは「時間」だ。「労働時間は9時から17時まで」、「月に40時間働く」、「何時から何時までは会社にいる必要がある」。これが今までの常識だった。仕事にはかたまりの時間が必要で、最低でも数時間は会社にいて、パソコンの前に座って、ミーティングの時間をとって、といった具合に。しかし今はiPhoneがあるおかげで、かたまりの時間をとらずとも細切れの時間でどこでも仕事ができるようになった。

今はまだ、iPhoneのみで仕事をしている、なんていう人は少数派かもしれないが、考えてみてほしい。15年前まではノートパソコンを使っている人が少数派で、そこからたった5年ほどでそれが多数派になり、今では仕事に欠かせないものになっていることを。

iPhoneが登場したのは2007年。しかし、当時のスペックだとまだまだ仕事に使えるというレベルではなかった。そのあとアップグレードを続け、2010年以降にデバイスもインターネット環境も急速に進化してきたからこそ、どこでも仕事ができるという状態が当たり前になったのだ。 新しい価値観は、ひとたび「こちらの方が便利だ」、「こちらの方が効率いい」と理解された途端、古い常識や習慣を洪水のように押し流す。

 会議が多いと、どうしてもオフィスに縛られます。しかし関西勤務、東京勤務、といった制限を持たずに、各自が一番伸び伸びと働ける場所に住みながら活躍できるよう、モバイルの進化を活用することは会社にとってもメリットが大きいはずです。これだけ変化の大きな今の時期だからこそ、会社のルールに出来るだけチャレンジし、提案してみる。これは長期的に考えて会社への貢献になるはずです。そして自分自身が新しい価値観に対して柔軟に対応できるようになることは、今後すごく役に立つはずです。

固定された場所がない、ということは、固定されたチームもなくなっていく、ということ。会社というあり方そのものが「固定的」から「流動的」になっていき、プロジェクトごとに集まって仕事をして、終わったら解散。そんなプロジェクト型の仕事も増えていくだろう。

 向こう一年間の仕事を、プロジェクトとしてきっちり成功させる。その結果があれば、会社も私たちに価値を感じてくれるし、ホームロケーションや仕事の進め方、果てはやりたい仕事の内容まで、「自由」が広がっていく。社内にとどまる、社外で新しいチャレンジをする。それもより自由に考えられるようになるでしょう。

場所、時間、会社からの解放が進むことで、最後にぼくたちにもたらされるものは、「収入源」の解放だ。働く人たちの多くが、目の前の「忙しすぎる生活」に不満や違和感を抱きながらもそこから抜け出せない、そのもっとも本質的な原因は、「収入源」を1つに依存していることにある。もしあなたが一度に1つの会社にしか所属できないのであれば、もちろん収入源はその会社からもらえる給料1つだ。だが、働く人が会社からも解放されるとすれば、「1つの会社で、1つの固定した仕事をして、1つの収入源で生きる」という生き方自体が見直されていくだろう。

 複数の収入源を持つ準備もしていきます。ただ短絡的に副業にいそしむのではなく、現在の会社で自分が強みとしているコアスキルを磨き、社内での価値を高めて裁量権、自由を拡大する。それを活かして次のステップやもう一つの収入源確立につなげる。いきなりワープはできないので、段階を踏んで推進力を高めていきたいと思います。

名刺や組織力に依存する形ではなく、会社員が「個人」でコツコツと積み上げてきた経験や能力、社会的信頼を武器に仕事をしていく機会は間違いなく増えていく。だからこそ、たとえ会社員であってもフリーランスのような覚悟を持って仕事をすること、独力で生きるために必要な、どこでも通用するスキルを身につけようと意識しながら働くことが重要になってくるのだ。

「得意」でも「好き」でもないことを自分でやってみるとよくわかるだろう。要領を得ないからムダに手間も時間もかかってしまううえに、極端に疲れてしまう。多くの人がそういった「苦手な作業」に、一日の、いや人生の大半の時間を費やしてしまっている。「そんな人生はもったいない。すべての時間を好きなことに費やして『アーティスト』のように生きてみない?」と、ぼくは問いかけたいのだ。もちろん、ぼくやナオさんも20代のころは、そういった苦手な作業を「社会で生きるために必要なトレーニング」と捉え、必死にやった。たしかにその経験は、ぼくたちの土台をつくった。しかし、それを何十年もやり続ける必要はない。その「トレーニング期間」を経たあとは、自分の時間をできるかぎり「得意なこと」に投資すべきなのだ。

「得意なこと」。私の場合、人々の話を聞いて状況を理解、整理して、進みたい方向に向かって自分でも手を動かし、個々のチームメンバーが積極的に役割を果たせるように導くこと。でしょうか。強烈なリーダーシップを発揮したり、ブレイクスルーなアイディアをゼロから生み出したり、そういったことはあまり得意ではありません。意義があると信じることに手を動かすのは好きですが、納得していないが命じられてしまった資料作成は嫌です。自分が得意なことを明確にすれば、その方法を念頭においたプロジェクトの進め方が考えられるようになる。そうして自分が得意なことに時間を投資できるようになる。これを心がけていきます。

モバイルボヘミアンの特徴は、大きく分けると左記の3つだ。

・ワークスタイルではなく、ライフスタイルを基準に住む場所を選ぶ。

・旅するように生きる。

・仕事とプライベートの垣根をなくす。

「30歳までに心の故郷を見つけられた人はしあわせだ」。これは、ぼくが尊敬する、ある作家の言葉だ。心の故郷とは、自分が生きるうえで拠りどころになる場所のこと。自分の生まれ育った土地や、実際の故郷でもないし、働くためだけに住んでいる街でもない。 自分自身を取り戻すことができ、もっとも安心して暮らせる場所のこと。ぼくはそういった場所(=心の故郷)を「ホームプレイス」と呼んでいる。

   自分の場合、出身地の東京で働き始め、転勤で東京、神戸、西宮、東京、名古屋、西宮と住まいを変えてきました。実家も、学生時代含め一番長く過ごした場所も、東京です。ですが、西宮が大変気に入っています。子供達が育ち、家族みんなが友人に恵まれ、香櫨園浜や甲山、質の高いショッピングセンターもすぐ近く。いいテニススクールがあってスポーツ施設は豊富。神戸への通勤は空いていて、生活コストは東京より安い。そして家のそばを流れる夙川が美しい。ここをホームプレイスとしながら、仕事も遊びも家族の生活も充実させていきたいと考えています。

住む場所を決める基準はなにか?と聞かれれば、ほとんどの人が「仕事」と即答するだろう。「暮らすところ=職場に通いやすい場所」というのが常識だったから。もっと言うと、人類は、狩猟から農耕生活へ移行して以来ずっと、「暮らすところ=食うために便利な土地=人生の大半を過ごすところ」という基準で住む場所を選んできた。逆にこれまで、職場に縛られずに暮らすことができる人は、本物の遊牧民やジプシー、もしくは引退した富豪や、小説家や芸術家といった天才たちだけだった。しかし、今はモバイルテクノロジーを使いこなすことさえできれば、都会、地方いずれにいても、さらには移動しながらでも仕事ができるようになった。であれば、住む場所を決める基準はもはや「仕事」ではない、ということになる。住む場所を仕事中心ではなく、「自分のやりたいことを中心」に決めることができれば、必然的にすべての時間を、そして人生を、「自分のもの」にしていくことができる。

 サラリーマンであってもフリーランスの心意気でを仕事をする。具体的には、まず自分の役割を明確に定義する。フリーランスならば、支払いの前提として、契約書で役割が明記されます。サラリーマンでも、役割を明確にして上司と合意し、それを達成すれば、会社が価値を正しく評価できる。ちゃんと評価されれば、仕事の進め方、住まう場所、業務内容などの裁量権、サラリーマンとしての「自由」が拡大します。そして、どこでも通用する=外向きなスキルが身につく役割を取りに行く。社内プロセスを上手に回すだけでは社外で通用しませんし、徐々に仕組み化されて社内価値も減っていくはずです。仕事の成功方法には複数のルートがあるでしょうが、社外の人たちを納得させ、仲間にし、力を発揮させる。そういった方法を取っていきたいと思います。

こうして旅するように生きることで得られる利点は大きく3つ。

・「思考のモビリティ(柔軟性)」を得られる。

・「第3の拠点」をいくつも持つことができる。

・「〆切のある生活」が優先順位を明解にする。

これまで再三、その重要性を伝えてきた「自分を移動させられる力(モビリティ)」というのは、「身体を物理的に移動させる能力」だけの話ではない。「思考のモビリティ=頭の柔らかさ」こそ、実はもっとも重要なポイントなのだ。旅するように生きていると、毎日が「非日常」となり、強烈な刺激と劇的な気分転換に、繰り返し遭遇する生活が「日常」となる。こうした生活を続けていると、思考は自然に柔軟になっていく。そうやって得た思考の柔軟性は、あなたのクリエイティビティを拡張してくれる。

「ひらめき・思いつき・発想」や、なにかを改善したり、問題を解決する際に必要な「創意工夫」といった、ぼくたちの日々の生活や仕事で当たり前のように使っている、ベーシックな能力のことだ。そのクリエイティビティを高めるために土台として必要なものが、「思考のモビリティ」だ。型にはまった思い込みに縛られないこと、古くて機能していない常識をちゃんと疑えること、新たな流れや価値観を受け入れられること、といった頭の柔軟性のことを指す。つまり、思考のモビリティとは、「変化し続ける姿勢」のことでもあるのだ。

 

ぼくたちにとって仕事とは、すべて生き方に通ずるもの。一般的に言うような「仕事」はない。だから、週末も夏休みもないし、勤務時間もない。「疲れたから休みがほしい」といった気持ちもない。極論を言えば、24時間遊びまくっているのかもしれないし、24時間仕事しまくっているとも言える。一般的な仕事は、遊びとは別だ。仕事はつらくて大変なものだし、笑いながら仕事をしていたら「真剣にやれよ」と怒られる。だから、トレードオフとして、休み(プライベート)という概念が必要になってくるし、働く時間も制限しようという発想になる。しかし、ぼくの場合は、大好きなことを突き詰めていたら結果的にビジネスになった。もともと楽しいことしかやらなくて、それを突き詰めてやっているがゆえに、おもしろい仕事ばかりが来る。これは、モバイルボヘミアンの生き方を実践していなかったころには考えられなかったことだ。ただ、よく言われる「趣味を仕事にしよう」とか「好きなことを仕事にしたい」とは少し違う。そうではなく、「垣根をなくす」という考え方が重要なのだ。

 本田氏や四角氏と同じやり方が自分にできるとは思いません。人様と同じやり方である必要はないのだとも思います。しかし「意思あるところに道は通ず」と言うとおり、どんな生き方をしたいか、仕事をどのようにやりたいか、それらを出来るだけ明確にして、意思を持って進める。そうすれば、プライベートとビジネスの間の垣根が自然と下がり、クオリティオブライフが向上すると思うのです。ストレスのある仕事と、休みとしてのプライベートでバランスをとる「ワークライフバランス」ではなく、仕事は仕事で楽しみもストレスもありながらそれ自体で調和し、だからこそプライベートでも仕事につながる学びや成長を自然と行いたくなる、「ワークアズライフ」の方向で。

組織に依存せず、個人として生きるために最初に必要なことは「お金から自由になること」だ。そのためには、本気になってお金と対峙しないといけない。「生活収支の計算」や「お金の勉強」から逃げていると、「お金の呪縛」から永遠に逃れられず、勇気を持って行動を起こしたり、日々挑戦することができなくなる。社会人になり、給料が上がるとつい生活レベルを上げてしまい、全体的な出費が増えて行く。一度それに慣れてしまうと、収入の増減に振り回されるようになり、その暮らしを失うことがおそろしくなる。

だれもが陥る、この「お金の魔力」がもたらす「負のスパイラル」に落ちてしまわないためにぼくが実践したのは、自分の「ミニマム・ライフコスト」を把握することだ。ミニマム・ライフコストとは、ぼくがつくった概念で「自分や家族が健康的に生活するために必要な最低限のお金」のこと。これさえわかれば、「これ以上は無理して稼ぐ必要はない」ということに気づくのと同時に、ムダな出費こそがもっともハイリスクな行為、という「お金の本質」を知ることもできる。自分の生活はいくら稼げば成り立つのか。完成した収支表(家計簿)は、あなたの「人生のムダ」の映し鏡となる。それを把握した状態で生きることが、お金への焦りや、お金を失う恐怖からの解放につながる「自由への近道」なのである。

 ミニマム・ライフコスト+自分の好きなこと。私の場合は読書、テニス、旅行、ハイテクツール。好きなことを、単に消費するだけではなくて、そこから何かを生み出そうとすると、すごく濃い時間が費やされるようになり、意外とお金がいらない。例えば、本を読むにも、いい本だったらちゃんとアウトプットにつなげたり、テニスをやるなら、レッスンの時間だけでなく、上達するために工夫を考えたり。もちろん高い旅行や高いハイテクツールにキリはないのだけれど、本当に欲しいものを丁寧に選び、それを徹底的に味えば、満足度、経験値という観点から、浪費ではなく大切な消費となるのではないでしょうか。

日々の生活でも、モノを厳選する「ミニマム思考」を持って過ごさないと、身動きがとれなくなる。結果、それはあなたの行動力を低下させ、自由の喪失につながってしまう。モノを増やさないコツは、「あればいいかも」ではなく「なくてもいいかも」に焦点を当てること。つまり、足し算ではなく「引き算思考」。なにかを両手に持っている安心よりも、手ぶらで生きる感動的なまでの自由さを、ぜひ体感してみてもらいたい

    少しずつ持ち物を減らしていってます。通勤時にカバンもリュックも持たず、ボディバッグだけに。身軽というのは快適なものです。クリエイティブディレクターの佐藤可士和さんも昔から勧めている手ぶら通勤も試してみました。通勤の移動も、手ぶらだと散歩のような気分になれます。これまでコストだった通勤時間が、クリエイティビティを高めるリラックスタイム、体を鍛えるパワーウォーキングタイムにも化けるかもしれません。

「クレイジーになって突き詰めてきたこと」を具体的な言葉で表現すると、「人生でもっとも多くの情熱、時間、そしてお金を投資してきたこと」になる。 

モバイルボヘミアンとして生きるには、「自分が本当にやりたいこと(大切にしたいこと)」を明確に持ち、表現し続けていることが絶対条件となる。そもそも、「なにを中心に生きたい?」と聞かれたとき、あなたは即答できるだろうか。ぼくの場合はそれが「フライフィッシング」や「冒険」であり、「湖畔で暮らすこと」であり、「ニュージーランド」だった。ナオさんの場合は「サーフィン」や「飲食」であり、「海辺で暮らすこと」であり、「ハワイ」だった。

    私は即答できないので、本当のモバイルボヘミアンにはなれないかもしれません。「転職の思考法」で北野唯我さんが、人間は次の二つに分けられ、大多数は後者だと言っています。「to do に重きをおく、すなわち、何をするのか、明確な夢や目標を持っている人間」と、「being に重きをおく、どんな人、どんな状態でありたいかを重視する人間」。そしてそれでいいんだと。こんなサラリーマン、父、夫でありたい。そうあるために、モバイルボヘミアンの生き方の、自分に必要な部分をしっかり取り入れる。それもありだと思います。

「1つの宗教だけしか知らない者は、どの宗教も理解していない」という欧米のことわざがある。これは、「比較対象がなければ、ずっと信じてきたものが正しいかは決してわからない」という意味だが、「日本の常識しか知らない=1つだけの常識を盲信して生きる」ことの危険性を、ぼくは指摘したいのだ。年に1回でいい。今あなたが暮らす環境とはまったく違う、新しい国、新しい街、新しい土地に行ってみてほしい。いつもいる場所でなんとなく植えつけられてしまった、「固定化された常識や当たり前という呪縛」から少しでも距離を置くことができれば、その旅は成功だ。

   年に1回、新しい街に行ってみる。その旅で、自分の固定観念、常識とは違う新しい気付きを1つ見つける。新しい土地に行く度に自分にとって新しいことを1つ発見する。それを心がけて次の一年を過ごしてみます。

どうなるかはわからないけれどチャンスもあるし、テクノロジーの後押しもあるから、どんどん実験してみよう」と思える人は、このチャレンジを楽しめるはずだ。「人生は壮大な実験」だ。先駆者がいないからこそ、自分が実験台となって、望むままに行動する。答えがないからこそ、実験自体を楽しむことができる。自由でチャレンジングな思考を持てるかどうかが、モバイルボヘミアンとして生きるうえで重要なことだ。

まず、なによりも大切なことは、自分の働き方や生き方に対して、常識に縛られない自由で柔軟な発想を持つこと。つまり、クリエイティブに考える習慣を持つ、ということだ。長い通勤時間がわずらわしいのなら、週1回オフィスに行かなくても仕事ができるやり方をゼロベースで考え、会社に交渉してみる。営業は得意だが事務作業が苦手なら、アウトソースできるウェブサービスはないかを調べて、実際に試してみる。1つひとつは小さなことかもしれないが、既存の常識や違和感を鵜呑みにしたり、あきらめたりするのではなく、「どうやったらできるのか?」、「今までとは違うやり方はないか?」と考え続けることが、クリエイティブに生きるということ。

音声認識の「Siri」を使いこなすことだってそうだ。ちょっとしたことだが、旅するように生きるには「楽をするための努力」が不可欠だ。

プロの個人として生きるためには、心と体のメンテナンスがとても大切だ。精神と肉体は、お互い大きな影響を与え合っているのはご存じのとおり。年齢に関係なく、この2つのメンテナンスの成否が、すべてのパフォーマンスに直結する。

集中力がもっとも高くなる午前中をクリエイティブワークの時間にあてる。内容は日によって執筆だったり、デザインプロデュースの仕事だったりとさまざまだ。午後は、人間の集中力は下がる傾向にあるため、創造性を要する仕事ではなく、メールや雑務処理を行ったり、「Skype」ミーティングを入れる。

  プロジェクトチームは会社のルーティンプロセスが必ずしも適用されていません。時間の使い方も自分から提案していくことでコントロールできるので、午前中に考える時間を確保する。考え続けるのって結構根気がいります。一通り仕事が終わった後に、と考えていても難しいので、午前中に時間をブロックしておく。そうしてまとめた考えをもとにミーティングをするのが効率的です。

午後になると街に出る。だいたい1日10キロから20キロは歩き、あるいはレンタルサイクルで20キロから30キロと走る。これは、街を見ること、インスピレーションを受け取ることが目的だが、旅先でなまりがちな体を鍛えるトレーニングも兼ねている。

ちなみに、東京でのメインの移動手段はクロスバイク(自転車)だ。旅のときと同様に、1日に数十キロ走りまわる。自転車は、都内においてもっとも移動効率がいいことに加え、いいトレーニングになるというメリットがある。

 都内は本当に自転車移動が向いています。都心で赤い電動自転車を見かけることが増えました。主要駅や大きなビルの近くにポートが増えていて、30分150円と電車並みのシェアサイクル。変化の多い東京の風景を見ながら街を走るのは朝の満員電車より心地も良いです。帰りは朝ほど混んでいないし電車で帰ろう、なんてフレキシブルに動けるのもシェアサイクルの良さですね。現状だと、夜は充電切れの自転車が多いという難点もありますので。

「移動し続ける生活」と聞くと、すごく楽しそうな響きがあるかもしれないが、ある意味、安定とは逆の生活であるため、肉体的には過酷であることは言うまでもない。体と脳のパフォーマンスをつねに高く維持するために、体調とメンタルを安定させる必要がある。そのために、睡眠、トレーニング、食事といった「ライフスタイルインフラ」を整えることに、徹底的に気を使っているのである。

  新幹線の移動を快適、有効に過ごし、リラックスして帰宅したつもりでも、やはり1日働いて、東京-大阪間を移動した後の体は疲れています。必要な睡眠の時間を優先的に確保する。隙間時間に筋トレ等を楽しくやる。計画的にスポーツをする。美味しいものをしっかり食べる。深酒や夜更かしを減らすべく飲み会は楽しく早く切り上げる。こういった積み重ねが大事ですね。

超フレキシブルで自由度が高い生き方だからこそ、体はもちろん、特に心の調子とライフスタイルを安定させるために、逆に「ルーティンを決める」、「習慣を決める」ことがとても重要になってくる。

 フロイトが、Most of people do not really want freedom, because freedom involves responsibility, and most of people are frightened of responsibility. 多くの人は本当には自由を望まない、なぜなら自由には責任が伴い、多くの人は責任に尻込みするから。と言ったそうです。自由を選びとるため、自分に責任を持ち、自分の人生をしっかりコントロールしていきましょう!

モバイルボヘミアン 旅するように働き、生きるには

モバイルボヘミアン 旅するように働き、生きるには